僕は仕事が接客業なので、クレーマーに当たった時や理不尽なことを言われた時は当然イラっと来ます。
僕たちは凡夫なので、怒りが湧くのは自然な事です。
問題はその怒りをどう扱うかです。
僕の場合、悪質な客に当たった場合は30分ほど動揺し仕事に集中できなくなります。
なので、すぐに同僚に話を聞いてもらいます。
なるべく愚痴にならないようにとは思うものの、愚痴になる事が多いです。
それでも話すと楽になるので比較的すぐに仕事モードに戻れます。
そして仕事から帰って、その怒りを御本尊様にそのままぶつけます。
ぶつけると言っても相手の不幸を祈る訳ではありませんし、御本尊様を恨むわけでもありません。
ただ"怒りがある"や"納得いかない"という気持ちをありのままお題目に乗せます。
怒りのエネルギーは莫大なので、題目もかなり集中してあげられます。
そして、「あの人にも仏性はあるんだな」 と思う余裕が出てきた頃には怒りもだいぶ和らいでいます。
湧いた感情は口に出さなくても、生命上には確かにあります。
表面上はニコニコしていても、心で「くそったれ」と思っていれば、それは口で「くそったれ」と言った事と同じです。
怒りの抑圧も我慢も、繰り返すと身体を壊します。
しかし仏法では"三毒即三徳"が説かれています。
"三毒"とは貪・瞋・癡であり、【底なしの欲望・激しい怒り・仏法への無知】の事です。
これらがお題目で"三徳"に、つまり法身・般若・解脱へと転じる事ができます。
法身とは真理そのもの、般若とは真理を悟る智慧、解脱とは苦しみを抜け出した境涯...つまり成仏を示しており、簡単にまとめると全て仏の功徳に変わります。
だからこそ怒りを相手にぶつける事はオススメしません。
人間関係は間違いなくこじれますし、仕事なら確実にあなたに悪い影響が出ます。
しかしお題目に乗せる事ができれば、それら全て功徳へと変わります。
本当は理不尽な目に遭った時こそ"業を消してもらえた!!"と思えると良いです。
しかしそんな余裕なんてない場合がほとんどですから、せめてグッと堪えて勤行・唱題まで持ち込みましょう!!
ちなみに三毒即三徳と煩悩即菩提は同じ意味ですよ。
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